保釈請求 弁護士
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保釈はどのような場合に認められますか。

最高裁判所の回答 裁判所は、被告人が証拠を隠滅したり、逃亡するおそれがある場合に勾留しますが、勾留はあくまで裁判を進めるための手段ですから、被告人の身体の自由を奪わなくても、他の方法で同じような目的が達せられるのであれば、その方が望ましいわけです。そこで刑事訴訟法は、被告人が一定の保証金を納めるのと引換えに、被告人の身柄を釈放し、もし、被告人が裁判中に逃亡したり、裁判所の呼出しに応じなかったり、証拠を隠滅したりした場合には、再びその身柄を拘束するとともに、納められた保証金を取り上げること(没取)ができるように保釈という制度を設けています。保釈には、請求による場合と裁判所の職権による場合とがあります。勾留は、被告人の身体の自由に対し大きな制限を加えることになりますから、保釈の請求があれば、裁判所は一定の場合を除いて必ずこれを許さなければならないこととされています。これを権利保釈といいます。しかし、殺人や放火などの重大な犯罪を犯したとして起訴されている場合、犯罪の常習者である場合、証拠を隠滅するおそれがある場合など、法律で定められたいくつかの場合に当たるときには、権利保釈の例外として、保釈の請求があっても、裁判所はこれを許可しないことができます。もっとも、この例外に当たる場合でも、具体的事情によっては、裁判所の判断で保釈を許可することができます。これを裁量保釈といいます。保釈の請求は、被告人自身のほか、配偶者、親などの近親者や弁護人からすることができます。この請求は、起訴があれば、公判が始まる前でも後でも、判決が確定するまではいつでもすることができます。保証金の額は、裁判所が、犯罪の軽重、被告人の経済状態、生活環境などの一切の事情を考慮して、その事件で被告人の逃亡や証拠の隠滅を防ぐにはどのくらいの金額を納めさせるのが適当かを判断して決めます。保証金は現金で納めるのが原則ですが、裁判所の許可があれば、株券などの有価証券を代わりに納めることもできますし、場合によっては、保証金の一部の納付に代えて、雇い主や親、兄弟などの身元引受人が保証書を差し出すことも認められています。この保証書を差し出した者は、保釈が取り消されて保証金を没取されることとなった場合には、保証書に記載した金額を納付する義務を負うことになります。保証金は、被告人が間違いなく公判に出頭するようにするためのものですから、保釈を取り消されて没取されることがなければ、裁判が終わった後には、その結果が無罪でも有罪でも、納めた人に返還されます。
当事務所による解説 起訴前の勾留に比べて、起訴後の勾留はさらに長期間にわたるのが通常です。長期間の勾留により、被告人は身体的・精神的に多大な苦痛を被ってしまうおそれがありますから、身体拘束解放のための手段を採るべきです。

保釈は、起訴後の勾留の段階で認められる身体拘束解放措置の1つです(起訴前に勾留された段階では保釈は認められないことに注意して下さい)。その内容は、裁判所が定めた保証金を納入し、住居を限定されるなどの条件の下で、身体拘束を解くというものです。逃走したり、証拠を隠滅した場合等は、保証金の一部または全部を没収されるおそれがあります。なお、没収されることなく裁判が終われば、結果いかんに関わらず保証金は返還されます。

保釈の請求をした場合、一定の除外事由に該当しなければ、裁判所は必ず保釈を認めなければなりません(権利保釈)。除外事由とは、犯したと疑われている罪の刑が重いものである場合や、被告人が過去に重い刑を受けている場合、被告人が証拠隠滅をすると疑うに足りる相当な理由がある場合などです。詳しくは、参照条文をご覧ください。 除外事由に該当してしまい、権利保釈が認められない場合でも、裁判所の判断で保釈を認める場合(裁量保釈)があります。また、勾留が不当に長くなった場合に保釈が許される場合(義務保釈)もあります。

なお、保釈金の額は、疑われている犯罪の重大性や、被告人の生活環境など一切の事情を考慮して、逃亡や証拠の隠滅を防ぐにはどの程度の金額を納めさせるべきかを判断し、裁判所が決定します。

(参照条文)
第89条 保釈の請求があつたときは次の場合を除いては、これを許さなければならない。
 ① 被告人が死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
 ② 被告人が前に死刑又は無期若しくは長期10年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき。
 ③ 被告人が常習として長期3年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
 ④ 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
 ⑤ 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。
 ⑥ 被告人の氏名又は住居が分からないとき。

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