
心神喪失又は心神耗弱とは何ですか。
| 最高裁判所の回答 | 刑罰法規に触れる行為をした人の中には、精神病や薬物中毒などによる精神障害のために、自分のしていることが善いことか悪いことかを判断したり、その能力に従って行動する能力のない人や、その判断能力又は判断に従って行動する能力が普通の人よりも著しく劣っている人がいます。
刑法では、これらの能力の全くない人を心神喪失者といい、刑罰法規に触れる行為をしたことが明らかな場合でも処罰しないことにしています。また、これらの能力が普通の人よりも著しく劣っている人を心神耗弱者といい、その刑を普通の人の場合より軽くしなければならないことにしています。 これらは、近代刑法の大原則の一つである「責任なければ刑罰なし」(責任主義)という考え方に基づくもので、多くの国で同様に取り扱われています。 |
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| 当事務所による解説 | 自分の行為の善悪を判断し、その判断に従って自分の行為をコントロールする能力を、刑法学では責任能力、といいます。 この責任能力を完全に失っている状態を、心神喪失といいます。この状態にある人が、犯罪に当たる行為をしても非難することはできませんから、有罪にはなりません。 また、責任能力を完全に失っているわけではないが、著しく低下している状態を、心神耗弱といいます。この状態にある場合、完全に責任能力を備える人と比べれば、非難の程度は低くなります。したがって、犯した犯罪について有罪にはなりますが、必ず刑が減軽されることになります。 ただし、自分が心身喪失や心神耗弱状態に陥ることを知りながら、飲酒や薬物等によりその状態に陥って犯罪を犯した場合には、無罪とされたり刑が減軽されたりすることはありません。 |








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